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ある出会い

 高橋代表から伺った、ある蜂蜜との出会いの話です。

 ある日、八ヶ岳の山荘に滞在中の代表のところに、以前より懇意にしている無農薬野菜の農家の知人がいつものように訪ねてきた時のこと。偶々、その日はその方の仲間が一緒に来られたのですが、初対面だと思っていたその人が部屋に入るなり「高橋先生⁉」と驚きながら声を上げられたそうです。話を聞くと、以前にご両親が住まい塾の設計で都内に購入した中古住宅の増改装工事をされたとのこと。当時はまだ大学生だったであろう彼が高橋代表を覚えていて、顔を見るなり思わず名前を叫んでしまったようです。ご一家は改装工事から10年後に自然の豊かさを求めて八ヶ岳に移住され、その後息子さんである彼は養蜂家となり、この日の出会いにつながります。以来、彼の作る蜂蜜は代表のお気に入りとなりました。中でも「八ヶ岳百花蜜」は八ヶ岳の色々な花からミツバチが集めてきた蜂蜜で、以前私もいただいたことがあるのですが、複雑で華やかな花の香りと濃厚な味がとても印象的でした。

 「運」は引き寄せるもの、とはよく聞く言葉ですが、偶然の再会話に「縁」もまた引き寄せられるもので、必然的に集まり繋がっていくのだと思いました。

 特に美味しいものに目がない高橋代表のまわりには、うまいものの作り手が自然に集まってくるようです。

(無添加・非加熱の「生はちみつ」に興味のある方は、こちらのホームページをご覧ください。)

 

「石倉養蜂園」https://ishikurayohoen.jimdo.com/

 文 / 筒井 涼子

以下石倉さんからのお手紙です。

 

私は八ヶ岳に住み、養蜂業を営んでいる石倉典明と申します。

高橋先生との出会いは、1986年頃に、私の両親が東京の小平市に中古物件を購入し、住まい塾のことを知り、高橋先生のお考えに魅了され、住まい塾でリフォームしていただいたことから始まります。

その後、八ヶ岳に移住したので、高橋先生にご報告をすると、高橋先生が年の半分を八ヶ岳で過ごされていると聞かされ驚いたという経緯があります。

そして地域の繋がりで徐々に高橋先生との距離も近くなり、私の蜂蜜をご愛用していただくようになりました。

八ヶ岳では20年ほど前から養蜂を続けています。

寒くて長い冬が明け、5月に一斉に開花した花々からみつばちが集めてきた蜂蜜を採集して八ヶ岳百花蜜と称しています。百花蜜とはいろいろな種類の花からの蜂蜜という意味ですので、地域により咲く花が異なることから地域性が出ます。

また年によっても咲く花や花蜜の噴き具合も異なるため、色も味も毎年同じとは言えません。高橋先生からは「それが面白いじゃないですか」と言われご愛用いただいています。

いろいろな花の蜜ですので、様々な栄養が含まれています。

みつばちが集めてきたばかりの蜂蜜は味は薄く水っぽいのですが、ミツバチは羽で風を送り水分を蒸発させて濃縮させたところでみつろうで蓋をします。このみつ蓋を刃物で切り取る手間がかかるのですが、濃厚な蜂蜜を採取するにはこの手間が欠かせません。

そしてこれをそのまま瓶詰めして皆様にお届けしています。八ヶ岳山麓、標高900m-1200mの澄んだ水と空気で育った木々とその花々、みつばちの関係を思い描きながら味わっていただきたいと思っています。

よろしければ石倉養蜂園のウェブサイトをご覧ください。