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東京本部としてお借りしている民家は江戸時代に建てられており、当初暖房設備が全くありませんでした。 真冬、底冷えのする設計室に石油ストーブが一つ。 「眠ったら死んじゃうぞ!」と冗談交じりに話したり、結露がガラスの外側に出来たり(室内の方が寒い証拠)するのを半分楽しみながらの設計活動でした。 今は床暖房が入り、快適な住環境となりましたので、お昼寝も安心して出来ます。
現在、東京本部には様々な暖房設備がありますが、その中で最も気に入っているのは炭火で温める火鉢です。 温まるまでに時間も手間もかかりますが、柔らかい暖かさが部屋中に拡がり、体だけでなく気持ちまでホッコリします。 チョット前までの日本人にとって、こんな豊かさは当たり前だったのです。
そろそろ新しい炭を用意し、冬支度をしようかなと思っています。
文 / 門田 勝吉