2月17日、4日間かけて奈良の舎が上棟しました。
昨年、大工さん達の刻みの作業が2か月半。そのあとも搬入の進入路などのことで少し時間がかかりましたが、建主さんと一緒に一つずつ対処してこの日を迎えることが出来、みんな喜びもひとしおでした。吉棟建設の大工さん達の仕事、仕口、継手、骨組み、とても美しかったです。
まだまだ冬の寒さが残り、雪もちらつく上棟でした。
材木を組み上げる力のこもった掛け矢(かけや)の音が、キーンと冷えた空に響き渡り、数秒遅れて後追いのこだまがコンコンと響いていました。山の精がこれからの建主さんの生活を祝い、声をかけてくれているような、そんな神聖な気持ちになりました。
文 / 南野 容子