12月半ば工務店の加工場に、建主さん、設計者養成塾で勉強されている皆さんと、刻みの見学に伺いました。
今年はコロナ禍の影響で北米からの材木の輸入が滞り、国産材もその影響で高騰、新築に必要な材木の調達が心配されましたが、
棟梁と昔からの付き合いの材木屋さんの協力、そして建主さんのご理解により無事調達することができました。
棟梁は建物の設計図を基に、構造材に『継手(つぎて)』『仕口(しくち)』を刻んで接合部を作り、建前で組み上げます。少しでもより良い、頑丈な構造の建物にしようと、設計者、施工者で話合いながら進めています。
「これが土台でコンクリートの基礎の上に緊結され、この材木が登り梁となって屋根を形づくり…」、
加工場の材木が建主さんの新居のどの部分になるのか、具体的にイメージしていただけるよう説明していると建主さんご家族の新しい生活へと想像が膨らみ、楽しい時間となりました。安心していただけたのではないかと思います。
棟梁が刻み始めて二か月。作業は終盤に向かっています。
大工さん達にとっては気の抜けない大変な作業が続きますが、2月上旬の棟上げまで怪我のないようにとお祈りしています。
敷地現場では、基礎屋さんが施工していた基礎が出来上がり、棟上げを待ってくれています。
施工 / 吉棟建設
文 / 南野 容子