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住まい塾の沖縄の舎

 素焼きの琉球瓦がフク木の緑に映え、強風に耐えるように塗り固めた漆喰の白が眩しいです。

沖縄の風土に溶け込んだ住まい塾の舎が、完成間近です。 

 

 外壁は板張りです。識名園しきなえんの琉球王別邸も板張りです。強烈な暑さで左官壁に亀裂が生じるので、昔から左官壁は敬遠されていたようです。 

「沖縄の家は猛烈な台風に耐えるために鉄筋コンクリート造」と思っていました。が、76年前の沖縄戦と戦後27年間の米国統治により、家を建てるにも材料の木を手に入れることが困難であったようで、手に入れやすいコンクリートを利用したことが、「沖縄の家は鉄筋コンクリート造」の始まりのようです。 

 

塩害で無残な鉄筋コンクリート造の建物を目にします。耐久性のこともありますが、木の家が居心地良いとのことで、最近は木造の家が増えているとのことです。木材は九州等から入ってきているようです。この建物も九州産の杉材です。  

漆喰で塗り固められた琉球瓦

フク木に囲まれた外観

家の守り神 シーサー


沖縄では昔から、屋敷の周囲に防風林としてフク木を植えていたようです。そのフク木を家の材料にも使っていたとのことです。大分前の映像ですが、フク木の並木通りで有名な備瀬の映像をご覧ください。

コロナ禍がなければ、完成見学会を催したいところですが、残念です。  

完成写真をYouTubeにアップしますので、是非、ご覧いただければと思います。

文 / 鈴木俊文