15年ほど前、国分寺に住んでいた頃に「テディベア」という名前のバラに出会いました。
ブラウンがかった独特の花色がとても気に入っていたのですが、引越しや管理不足もあり、いつの間
にか姿を消してしまいました。長く忘れていたのですが、今春、鉢植えのワイヤープランツの陰からひっ
そりと花を咲かせているのを見つけました。まさかの再会に驚き、そしてとても嬉しくなりました。
この夏の猛暑で葉を落としてしまい心配していましたが、そんな中この秋、また一つ小さな蕾が開き
ました。植物の力強さや健気さには、いつもはっとさせられます。
小さな命が静かに生き続けていたことに、改めて感動しています。
文 / 梅田 佐和子

